
スリランカの内戦がまだ続いていた頃、反政府武装勢力「タミル・タイガー(LTTE)」の完全支配地域であるキリノッチ県を訪れた。幹線道路沿いで女性ゲリラ兵士を見かけたので撮影を申し込むと気軽に応じてくれた。右アゴは幼い頃、爆弾の破片があたり吹き飛ばされたのだそうだ。女性は悲惨な体験をにこやかに語ってくれた。その明るさに筆者は驚いた。気圧され、しばらく言葉が出なかった。
女性ゲリラ兵士を見かける度にカメラのシャッターを切った。レンズの中には、日本で見かけるあどけない女の子と何ら変わらぬ姿があった。
内戦に隠れた文化と暮らし






