高級洋品店滅びてユニクロあり

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「ユニクロ銀座2号店」。つい先日までは高級メンズ洋品店があった(写真=筆者撮影)

 「ユニクロ銀座2号店」が2日、オープンした。「1号店」の南隣だ。これまではアメリカン・トラッドのメンズ洋品店が営業していた。ジャケットが1着5万円前後もする。ユニクロの約10倍だ。冷やかしで何度か覗いたことがあるが、客はまばらだった。

 景気の冷え込みは戦後最悪といわれる。スーパーの食料品に限らず、日常生活で使うありとあらゆる品物が安さを競うご時世だ。天下りの元高級官僚か日航出身の年金生活者でもなければ、1着5万円もするジャケットに袖が通せるはずもない。

 三越百貨店では早期退職者を募るという。35歳以上が対象だそうだ。若い世代もで肩叩きに遭うのか、と驚いた。倒産前の会社の常で、優秀な人材から逃げ出していくだろう。「高くても上等であれば売れる」時代は終わった。

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