「沖縄の苦しみを持ち込むな」~徳之島出身者がデモ

写真

「自然と思いやりに溢れた徳之島を残したい」。徳之島出身の主婦は話した。(15日、日比谷公園で。撮影:筆者)

 米軍普天間基地の移設問題で揺れる徳之島の出身者ら500人余りが15日、東京・都心で「米軍基地反対」のデモ行進をした(主催=関東一円に住む徳之島島人会)。

 「沖縄の米軍基地は最低でも県外」。鳩山首相の思いつき発言で始まった迷走のトバッチリを食っているのが徳之島だ。徳之島の地元3町長と徳之島町議から移設を断られた鳩山政権は15、16日の両日、平野官房長官が基地推進派の徳之島町の建設、運輸業者らに会い、移設受け入れを要請している。

 ドタバタの最中のデモは、なりふり構わず徳之島に米軍の訓練基地を移設したがっている鳩山政権をけん制する狙いがある。参加者のほとんどは黄色のシャツを身につけて日比谷公園に集結した。黄色は4月25日の沖縄県民大会以来「米軍基地反対」を表すシンボルカラーとなっている。

 3人の子供の手を引いて参加した主婦(青梅市在住・30代)は、高校卒業まで徳之島で育った。「島の景色を今のまま残してもらいたい。自然と人間の暖かさに溢れた島を米軍によって引き裂いてもらいたくない。両親が徳之島に残っているので、沖縄のような米軍基地の騒音にさらしたくない」。

 前日に徳之島から駆けつけた男性(農業・50代)は「基地建設以前の問題だ。賛成と反対で島民を2分している。許せない」と唇を噛む。「訓練だけと言っておきながら全面的に移ってくるのは目に見えている」と続けた。沖縄で米軍による事件・事故がしばしば起きているだけに不信感は根強いようだ。

 長寿、出生率とも日本一の島に降って湧いたような米軍基地移設問題。島人会代表の樺山浩三さんは「沖縄の苦しみを(徳之島の)子や孫にバトンタッチしてはならない」と訴えた

.