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東京スカイツリータウンに集まった聴衆を前に破顔一笑する小沢一郎氏。=10日、墨田区。写真:島崎ろでぃ撮影=
「未来の党を裏で操る大物」…マスコミがことさらに書き立てることもあって、この処表に出てこなかった小沢一郎・元「国民の生活が第一」代表がついに動いた。10日、都内の選挙区から立候補している元生活党議員(現・未来の党議員)の地元を遊説した。政界きっての選挙通の血が騒いだのだろう。
小沢氏は北区十条(12区)の商店街に続いて墨田区(14区)のスカイツリー下でマイクを握った。
「国民の生活が第一。政治の目的は国民の命と暮らしを守ることです。同じ志を持つ人たちが手を携えてやろうとしている。子供たちの未来を守ろうということで『未来(の党)』と名付けた…(後略)」。小沢氏は「未来の党」が選挙目当ての野合ではないことを強調した。
師走の冷たい風が吹き付けるなか、久々の小沢節を聴こうと首都圏一円から支持者たちが東京の新名所に駆け付けた。小沢氏の演説をネットで知り、都内はもとより神奈川、茨城、埼玉などから電車を乗り継いで来たのである。
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久々の街頭演説を終え感無量なのか。小沢氏の頬には一筋の光るものがあった。=写真:島崎ろでぃ撮影=
「小沢さんの演説を聴くのは初めて。もともと政治には興味はなかったが『3・11』をきっかけに政治を知ろうと考えるようになった。マスコミが小沢さんを隠れ蓑のように言っているが、そうは思わない」。
選挙情勢をも世論誘導してきた記者クラブメディアは、20年余りに渡って小沢氏をバッシングし続けてきた。有権者はマスコミの作為に気付き始めているようだ。
《文・田中龍作 / 諏訪都》