生活の党・森ゆうこ代表 「福島の事故は終わっていない」

出来上がったばかりの党のロゴを紹介する森ゆうこ代表。「“国民の生活が第一”は党是」と話した。=11日、生活の党本部・永田町。写真:島崎ろでぃ=

出来上がったばかりの党のロゴを紹介する森ゆうこ代表。「“国民の生活が第一”は党是」と話した。=11日、生活の党本部・永田町。写真:島崎ろでぃ=

 生活の党の森ゆうこ代表がきょう、初の定例記者会見に臨んだ。森氏は冒頭の挨拶で「選挙後さまざまな事があり、国民の皆様にご心配をかけたことをお詫びする」と述べた。未来の党の分裂騒動が嘉田氏側、小沢氏側に与えたダメージの大きさをうかがわせた。

 安倍政権の巨額な補正予算について記者団から聞かれた森氏は、民主党を変節させてしまった財源論を持ち出して答えた―「財源論とは何だったのか?民主党はマニフェストを守れなくて大増税に走った。(財源がないという)自民党とマスコミの追及を跳ね返せなかった」。

 補正予算が公共工事に中心を置いていることについては、次のように批判した―「経済対策の中身がこれまでと変わらないバラマキであれば、国民所得増につながらない。数字のうえだけ景気が良くなって増税するようであれば、国民の生活は大変なことになる」。

 党の生き残りがかかる参院選での他党との選挙協力については次のように話した―「国民の生活を向上させるその大目標をもう一度確認して、あらゆる所(政党)と協力関係を築く」。森代表は選挙協力する具体的な政党名はあげなかった。

 国会論戦については原発問題で安倍内閣を追及して行く姿勢を明確にした。「(安倍首相は)原発の新増設も含めて踏み込んだ発言をしているが、福島の事故は終わっていない。危機も去っていない。被災者支援もまだ…」

 記者会見の終盤、フリーランスの畠山理仁氏が尖閣諸島の領土問題をめぐる党の姿勢を聞いた。森代表は安倍政権のタカ派的姿勢を次のように批判した―

 「極度に緊張を高めるのは良くない。政治家の最大の失敗は戦争を起こして国民に塗炭の苦しみを味わわせること。何より平和的な外交交渉で解決していくことが必要」。

 TPP、原発、増税。生活者の立場から政策を進めようとしていた政治家は、ことごとく今回の総選挙で刈り込まれた。正論を説く勢力が半年後に迫った参院選挙でどう巻き返しを図るか。そこに日本の将来がかかっていると言っても過言ではない。

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