「このままでは食べてゆけなくなる」。危機感を募らせるフリーランスの編集者、ライター、カメラマンらが25日、神田神保町の書店街をデモ行進した。
インターネットの普及などにより出版業界を取り巻く環境は厳しさを増すばかりだ。出版社や編集プロダクションの倒産が相次ぎ、雑誌の休刊(事実上の廃刊)も続出している。しわ寄せを最も受けているのがフリーランスの編集者やライターだ。
原稿料は景気が良かった頃の半額以下。仕事の量も減っている。さらに深刻なのはギャラの不払いが増えていることだ。
出版業界で働くフリーランサーのユニオンである「出版ネッツ」には、相談が相次ぐ。内容のほとんどは不払いだという。出版ネッツのベテラン相談員は「不払いを恥ずかしいと思わない経営者が珍しくなくなった」と嘆く。
こんなケースがあった。あるライターが某中小出版社から単行本を出すことになり、取材・執筆を進めていた。もちろん交通費の先渡しなどない。カメラマンを連れての地方取材も自腹だ。フリーにとっては生半可な金額ではない。ところが校了直前になって出版社から突然「発行中止」を告げられたのである。ライターは多額の借金を抱え途方に暮れている、という。
このような状態が続けば出版文化自体が衰亡することも十分考えられる。ほとんどの週刊誌・月刊誌はフリーのライターなしではページが埋まらない。単行本も大半はフリーの執筆者によるものだ。
プロの書き手がいなくなれば、魅力的な雑誌や単行本もなくなる。電子書籍の出現と相俟って書店に大打撃を与えることになるだろう。すでに筆を折ったライターも少なくない。コンビニのアルバイトで生活を支える編集者もザラにいる。
デモ行進の場所を神保町に選んだのも、フリーランサーが置かれている状況を書店街の経営者に理解してもらうためだ。
「ギャラを払え」「結婚さえできないぞ」……。フリーランサーたちの悲痛な叫びが、夕方の書店街に響いた。
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瓦礫の広域処理で北九州に飛び、大飯原発の再稼働で福井に行き、そして東電の刑事告訴で福島に……『田中龍作ジャーナル』は、現場主義が信条ですが、取材には、思わぬほど費用がかかります。
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