亀井大臣「非正規職員を正規に」、貧困層減らし経済の底上げを 

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非正規職員を前に「遠慮なく話して下さい」と語りかける亀井大臣(9日、東京・赤坂郵便局。写真=筆者撮影)

 「非正規職員を原則正規職員とする」との方針を衆院予算委員会で明らかにした亀井静香金融・郵政担当相は9日、東京・赤坂郵便局で非正規職員20人の声を直接聞いた。

 日本郵政グループの非正規社員は20万人強で全体の47%をも占める。労働力の半分近くを非正規社員で賄っている状態だ。「小泉・竹中」の郵政改革で非正規化が一気に進んだからである。

 赤坂郵便局の会議室には都内の郵便局で働く非正規職員20人が集められ、亀井大臣はじめ国民新党の国会議員と意見交換した。国民新党は郵政改革の見直しを党是とする。

 意見交換を終えた亀井大臣は記者団に「(非正規社員は)厳しい生活をしている。先が見えない生活。あれじゃ結婚しようにもできない」などと感想を話した。

 派遣の全面解禁に代表される労働法制の規制緩和は、郵政改革と並ぶ「小泉・竹中改革」の象徴でもあった。「派遣切り」という言葉が流行語大賞になるほど雇用不安が社会に蔓延した。

 「非正規職員を正規職員にすると経営が悪化する」という指摘がある。一見ごもっともだが、結果はどうなったか――
 会社の株価を上げるために内部留保を増やす→リストラ奨励。派遣は全面解禁→ほんの一時期、景気は上向きかかったが、リーマンショックの一突きで日本経済は戦後最悪の不況に沈んだ。ごく一握りが豊かになるだけの経済構造は、脆くて薄っぺらいものだった。皆で貧しくなってしまったのだ。

 かつて日本経済は第1次オイルショック(1973年)を逆手にとってさらなる成長を遂げた。終身雇用制によるコスト高を吸収するためには生産性を高めなくてはならない。このため技術革新を重ねた。国際競争力は高まり日本製品は世界市場を席捲するに至ったのである。

 非正規社員を正規社員にすることで企業の足腰を強くする。貧困層を減らし経済を底上げできるようなビジネスモデルを作り上げる必要がある。

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