民主党幹事長会見の記者を半分にしたA級戦犯

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枝野幹事長、「記者会見が面白くないのはあなたの責任ではありません」(民主党本部。写真:筆者撮影)

 民主党の枝野幸男幹事長の記者会見がつまらない。枝野さんがつまらない政治家という訳ではない。ブレなくて嘘をつかない人柄は好感が持てる。何より行革担当相時に記者会見を掛け値なしにフルオープンしたことは評価に値する。

 だが記者の数は小沢前幹事長の会見と比べて半分以下だ。小沢氏の会見は小沢氏側にも記者側にも殺気と呼んでいいような緊張感があった。

 記者団が取るに足らない質問をすると小沢氏から「君~い、もっと勉強してから質問しなさい」「君は日本国憲法を読んだかね?」などと返り討ちに遭った。

 その代わり、足で集めた情報をもとに正鵠を射抜くような質問をした場合は、「その通りだ」と認めたうえで説明も加えてくれた。小沢氏は時の総理以上の実力者でもあるのだから、記者会見のコメントに迫力があったのは当然かもしれない。 
 枝野幹事長は、記者団を叱るようなこともないし、質問にも正面から答えてくれる。だが、見出しが立つようなコメントはない。誠実に答えているのだが、ただそれだけだ。

 参院選敗北後続く政治空白のなか、幹事長から迫力のある言葉を引き出そうとすること自体が無理な注文なのかもしれない。政治空白はまた菅首相の能力のなさが作り出している部分も大きい。

 菅首相は蔵相時、参院予算委員会で自民党の林芳正参院議員から経済用語を質問された際、経済官僚出身の補佐官から答えを教えてもらっても、その意味がわからなかった。この場面はテレビで幾度か放映されたので、ご存知の読者も多いはずだ。

 最近、議員会館で噂になっている話がある。それは「菅総理はA級戦犯の定義を知らないはず」というものだ。これには頷ける。物議を醸した談話発表の記者会見で菅首相はメモを必死に読みながらも「日韓併合から…(少し空白の間があって)ひゃく~百年が経ち…」とたどたどしかったのが強く印象に残っている。いずれにせよ菅氏が首相になるにあたって必須である歴史や経済など勉強していないのはつとに有名だ。

 枝野幹事長会見が面白くないのも、政治空白と無能な総理を戴いているからであろうか。

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