
50ディナール紙幣。受け取ったホテルマンはカダフィ大佐の顔の部分に『お尋ね者』と書いたテープを貼ろうとした。(ベンガジ市内のホテル。写真:筆者撮影)
リビアの通貨ディナール。国の崩壊に伴って紙幣が紙くず同然になることがよくある。豊富な石油資源に支えられているためか、リビアの貨幣価値は維持されているようだ。
だが困った存在が1ディナール(実勢レートで約0・8ドル)と50ディナール紙幣だ。カダフィ大佐の肖像画が刷り込まれているのである。商店でこれらの紙幣を出すと、独裁者に顔に落書きする店員もいたりする。
憎みて余りある独裁者だが、カネはカネ。簡単に手放せないのである。「カダフィ紙幣」がリビア国民の財布から完全に消えるまでは、もう少し時間がかかりそうだ