「若い人が政治を真剣に考えていないのがこの国の問題」―投票呼びかけパレード

パレードは大震災後の統一地方選挙があまりにも沈滞していたため、活気づけようと始めたのがきっかけだった。=7日、渋谷ハチ公前交差点。写真:中野博子撮影=

パレードは大震災後の統一地方選挙があまりにも沈滞していたため、活気づけようと始めたのがきっかけだった。=7日、渋谷ハチ公前交差点。写真:中野博子撮影=

 明日は成人の日。「若者に投票を呼びかけるパレード」が8日、東京・渋谷の繁華街で行われた(呼びかけ人:窪添勝盛さん)。

 若年層の政治離れが指摘されて久しい。 前回(09年)総選挙の投票率は、「20~24才=46・66%」で「65~69才=85・04%」のおよそ半分だ(総務省統計)。これでは若者の声は政治に反映されない。政治が停滞するのも道理だ。

 パレードの参加者に聞いた―

 「仕事がない。政治がちゃんとすれば雇用も安定するだろう。だが民主党はそこら辺(雇用問題)をやってくれない。若者が投票に行って政治を監視しなければならない」(20代・男性=フリーター) 

 「高齢化社会で政治もお年寄り狙いになっている。若者はそれを受け容れられない」(40代・愛知県から参加した男性)

 「若者よりもっと上の世代が政治参加しなければならない。自分たちがやってこなかったから、こんなことになってしまった」(60代・女性=埼玉県在住)

 「新聞・テレビの一方的な情報が政治への興味を失わせている。自分はネットで情報収集しながら問題をつかむようにしている。若い人が真剣に政治を考えていないのが、この国の問題」(20代・男性=大学院生・都内在住)

 当局(首相官邸、役所)発の記者クラブ報道が、若者の政治離れを加速しているようだ。パレード参加者のコメントには、それぞれの世代の問題意識が凝縮されていた。

 「あなたの一票は届かぬ一票ではありません」「成人として自覚を持ち、日本の未来を決定する選挙に行きましょう」…シュプレヒコールが買い物客などで賑わう渋谷の街に響いた。

大阪から参加した学生(手前)。「最初は震災復興、原発事故で政治に関心があったが、最近は雇用問題と就職で政治家にしっかりしてもらいたいと思うようになった」。=写真:中野博子撮影=

大阪から参加した学生(手前)。「最初は震災復興、原発事故で政治に関心があったが、最近は雇用問題と就職で政治家にしっかりしてもらいたいと思うようになった」。=写真:中野博子撮影=

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