石原都知事、電撃辞任 「国民の生活が第一」結成パーティーの日に 

辞表を取り出して記者団に見せる石原都知事。=25日、午後3時、都庁。写真:田中撮影=

辞表を取り出して記者団に見せる石原都知事。=25日、午後3時、都庁。写真:田中撮影=

 石原慎太郎都知事が、仇敵小沢一郎氏率いる新党「国民の生活が第一」の結成パーティーを狙い撃つかのように突如、辞任の記者会見を開いた。自らの新党を立ち上げることも明らかにした。

 石原知事が記者会見を開いたのは、きょう午後3時から。いつもの都庁6階の会見室ではなく7階ホールだ。多くのメディアが詰めかけることを計算に入れたものだった。

 この日は午後6時から都内のホテルで新党「国民の生活が第一」の結成お披露目が催される。都知事辞任と新党結成とくれば、マスコミ報道はそちらを大きく扱うことは目に見えている。新党「生活」潰しか?とも勘繰りたくなるのがジャーナリストの性(さが)だ。

 石原氏は長年言い続けてきた官僚政治の打破を力説した。「官僚の言いなりになっている記者クラブをどう思うか?」と筆者は尋ねた。

 「(記者クラブ)情けないよ。勉強してないしね」。石原氏はあっさり斬って捨てた。だが新聞・テレビをうまく利用しての「小沢新党」潰しは、記者クラブメディアを上手に利用しているという他ない。

 御年80の石原氏、さすがに老練だ。

 老政治家は「尖閣(問題)は自分より他にできる者はいない」と豪語した。憲法が日本を対米隷属国家たらしめたとする趣旨の自説も滔々と述べた。

 維新の橋下徹大阪市長と連携するもようだが、さらに対米追従が進みはしないだろうか。
 《文・田中龍作》

集まった報道陣は約200人。内政や外交に「慎太郎節」が炸裂した。=写真:田中撮影=

集まった報道陣は約200人。内政や外交に「慎太郎節」が炸裂した。=写真:田中撮影=

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