【要塞勝俣屋敷】 青年が抗議のハンスト「警察は何でここを守ってるんですか?」 

「体が苦しまないと意味がない。自己犠牲です」と語る山口さん。ポリスボックスまである勝俣邸前で=30日午前0時過ぎ、新宿区左門町。写真:筆者撮影=

「体が苦しまないと意味がない。自己犠牲です」と語る山口さん。ポリスボックスまである勝俣邸前で=30日午前0時過ぎ、新宿区左門町。写真:筆者撮影=

 放射能を浴びせられ、あげくに電気料金と消費税を上げられる。東電から踏んだり蹴ったりにされても、国民は抗うことができない。あきらめムードが漂うなか26歳の青年が立ち上がった。東電・勝俣恒久会長邸前(新宿区左門町)で30日午前0時、抗議のハンストに入ったのだ。

 青年は山口祐二郎さん(都内在住・ライター)。民族派右翼の統一戦線義勇軍のメンバーでもある。ハンストを決行する理由は「原発事故の被害が甚大なのに東電は何も対応しない」との憤りからだ。

 「30日、午前0時からハンストに入る」と山口さんがツイートしていたこともあり、勝俣会長邸につながる路地の入口には警察官が待ち構えていた。

 ボディチェック、荷物検査を受け勝俣会長邸前に着くと、山口さんを四谷警察署の制服警察官と私服刑事約10人が取り囲んだ。

 四谷署の当直司令は、なだめたりすかしたりして山口さんに、勝俣邸前でのハンストを思い留まらせようとした――「ここで座ったり、寝たりすると道路交通法違反になりますから」「この辺は民家も多いですし、交通も多い」「あなたがここで倒れて救急車を呼ぶようなことになったらどうするんですか」…

 山口さんは「立ってるだけですから」などと答え、譲らなかった。

 押し問答が続いた。45分間。すると警察の本音が出た。近くの「左門町公園に移って欲しい」というのだ。山口さんは警察の強引な説得により渋々「左門町公園」に移った。左門町公園から勝俣邸に通いながらハンストを続ける。

 「何でここを守ってるんですか?」山口さんが幾度も尋ねたが、警察は何も答えなかった。「勝俣邸前で倒れられるのは困るが、公園だったらいい」と言うのだろうか。

 寒気団の影響で早朝は氷点下にまで冷え込むなか、山口さんはテントも持たずにハンストを続ける。健康が気にかかる。

山口さんを取り囲んだ四谷警察署の警察官。勝俣邸前で事を起こされるのだけは避けたい様子がありありだった。=写真:筆者撮影=

山口さんを取り囲んだ四谷警察署の警察官。勝俣邸前で事を起こされるのだけは避けたい様子がありありだった。=写真:筆者撮影=


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テントをお持ちの方は山口さんに貸して頂けませんでしょうか。左門町公園(新宿区)がベースです。

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