日本が食われることを知ってか、知らずか。野田佳彦首相が29日から訪米する。これに反対する超党派の議員集会がきょう、国会内で開かれ自民党から共産党まで、親中派から反中派まで9党と無所属の議員200人余りが出席した。会場はむせ返るような熱気となった。
当然、登壇する弁士は名うてばかりだ。
国民新党・前代表の亀井静香氏が独特のダミ声を張り上げる――
「マスコミがほとんどと言っていいほど“TPPに加盟しなければ大変なことになる”とキャンペーンを展開している。日本を滅ぼしてはならない。山田(正彦)会長は“平成の佐倉惣五郎”だ」。
新党日本の田中康夫代表は、作家らしく薀蓄に富んだ演説で会場を沸かせた―
「“TPPはTotal Poison Program”“ISDはインチキな 訴訟に 大打撃”です。TPPはぶあつい中間層をこわす。全マスコミの皆さん、国民の声を聞いてこそマスコミです」。
亀井・田中両氏に共通するのは、広告費欲しさでTPP推進勢力の太鼓持ちになり下がっている記者クラブメディアへの批判だ。
田中康夫議員はさらに「中野正剛(の東條批判)や、斉藤隆夫の粛軍演説」を引用して、TPPに前のめりになる野田政権の国会軽視を批判した。
明日(25日)は、日比谷野音でTPPに反対する国会議員や農民、医療関係者、労働組合、消費者団体など各界各層が参加して「1万人集会」を開く。
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