自民党前に響く原発反対の大合唱 「与党に戻るな」

原発を54基も作った自民党に向けられた市民の反発は想像以上のものがあった。=20日夜8時、自民党本部前。写真:田中撮影=

原発を54基も作った自民党に向けられた市民の反発は想像以上のものがあった。=20日夜8時、自民党本部前。写真:田中撮影=

 今夜、永田町の自民党本部前がシュプレヒコールの嵐に包まれた。「約200人が集まって原発反対の声をあげている」。参加者のツイートを見るや、筆者は押っ取り刀で駆け付けた。

 国会図書館あたりに差しかかると、ドラム隊の弾ける音と「再稼働反対」の声が耳をつんざいた。現場に着くと参加者は400人近くまで増えていた。抗議行動の主催者は金曜日の官邸前行動と同じ「首都圏反原発連合」だ。

 「自民は落ちろ、全員落ちろ」「安倍(晋三・総裁)も要らない、甘利(明・元経産相)も要らない」「与党に戻るな」……パーカッションや管楽器の音に乗った強烈なアピールが自民党本部ビルに突き刺さった。
 
 官邸前の参加者が爆発的に増える前とよく似た熱気だ。平日の夜にこれだけ人が集まり「原発反対」の声をあげるのである。

 自民党が市民に包囲された、と言っても差支えがないほどの盛り上がりだった。マスコミは自民党が政権に復帰したかのように書き立てる。だが有権者から厳しく「ノー」を突き付けられている政党が、与党に返り咲いたところで何の意味があるのだろうか。

音楽隊がシュプレヒコールをいっそう強烈にした。=写真:田中撮影=

音楽隊がシュプレヒコールをいっそう強烈にした。=写真:田中撮影=

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