小・中学生に「コンニャク問答」の意味を教えたかったら、東電本店の記者会見場に連れて来て、園田康博・内閣府政務官の答弁を聞かせると最適だ。
東電福島第一原発で事故処理にあたっている作業員が短期間に3人死亡している問題について、引き続き13日も園田政務官を追及した。前回11日の記者会見で、園田氏は「対応は東電にお任せしている」と他人ごとのように答えていたからである。
労働災害それも死亡事故が発生した場合、必ずと言ってよいほど警察の捜査が入る。労基署の査察もだ。
「なぜ東電だけ捜査が入らないのか?」と筆者は質問した。
園田氏は「各機関が適切に対応している」「ご遺族との接触がまだとれていない」とかわそうとした。
「警察など行政機関がどうして動かないのか?どうして東電だけ特別扱いなのか?と聞いてるんです」と筆者。
園田氏は「各機関が適切に対応している」と壊れたテープレコーダーのように繰り返した。
ジャーナリストの柳原三佳さんが「司法は動いているんですか?」と質問したが、園田氏はここでも「遺族と接触がとれていない」。
この御仁は、行政の役割を知らないのか、それとも質問をはぐらかす意図でわざとトボけているのか。結果としては情報隠しの効果をもたらしているようだ。園田氏の無能ぶりは、原発事故を国民の目からますます分かりにくいものにしている。喜ぶのは東電だけだ。