グルジアで大統領暗殺狙うクーデター未遂

 グルジアの首都トビリシ近郊で5日朝(現地時間)、軍の戦車大隊が反乱を起こしサーカシビリ大統領暗殺を狙うクーデター未遂事件があった。ロシアの筋書きによるもの、との見方が支配的だ。

 シハルリゼ国防相は国営テレビを通じて「6日に予定されているNATOとの軍事演習を妨害し、軍当局を転覆しようとするものだ」と語った。

 ヤコバシビリ内務相によれば、「現場指揮官」は特殊部隊のトップだが、依然として強大な勢力を保持している、という。内相は2ヶ月前からクーデターの動きがあることを察知していた、とも明らかにした。

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グルジア軍用車両(写真:グルジア西部で筆者撮影)

 ロシア治安機関はイタルタス通信を通じて「逮捕劇は狂気の沙汰だ」と述べ、メドベーデフ大統領は「NATOとの軍事演習はグルジアを戦争状態に陥れるようなもの」と警告した。

 グルジアでは06年9月にも大掛かりなクーデター未遂事件が内務省によって摘発されている。元国家安全相をはじめ親ロ派野党のメンバー29人が逮捕された。 
 ロシアとグルジアは昨年8月、南オセチアの独立をめぐって砲火を交え、ロシアの陸上部隊がグルジア領土深く侵攻した。

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