【カイロ発】仕事終え、タハリール広場へ

市民革命のエネルギーが弾ける。筆者が投宿するホテルは前方の奥にあるのだが、人で埋め尽くされているため大きく迂回しなくては戻れなかった。(8日午後、タハリール広場。写真:筆者撮影)。

市民革命のエネルギーが弾ける。筆者が投宿するホテルは前方の奥にあるのだが、人で埋め尽くされているため大きく迂回しなくては戻れなかった。(8日午後、タハリール広場。写真:筆者撮影)。

 筆者が投宿するホテルはタハリール広場から南へ約1キロの所にある。午後ともなれば広場に入ろうとする人々が長蛇の列をなし、最後尾はホテルの前に届く。

 仕事を終えた市民が広場に繰り込むのである。子供を抱いた夫婦、家族連れ、スーツ姿の男性、黒づくめの衣装で目だけ出した女性・・・エジプト中のありとあらゆる階層が広場に集い「ムバラクは去れ」「自由を」と叫ぶ。数十万人の合唱は地響きのようである。
 
 寅さんのようなテキ屋はいないが露店も並ぶ。まるで縁日の賑わいだ。独裁者に楯ついているのだが、悲壮感のかけらもない。

 広場はこうして連日、数十万人の人々で埋め尽くされる。ある男性(30代)は「軍は国民すべてを殺さない限り鎮圧できない」と力を込めた。

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