ムバラク大統領を辞任に追い込んだ2月の市民革命後、初めての議会選挙が28日(現地時間)から始まる予定だ。「軍事政権を追認することになる」として延期を求める声が渦巻くなか、選挙は予定通り行われそうだ。
タハリール広場の抗議では飽き足りない若者たちが、政府庁舎前で座り込みガンズーリ首相が庁舎に入るのを阻止している。選挙を執行させないためだ。
26日(現地時間)には、若者と警察隊がここで衝突し、若者1人が警察車両にはねられて死亡した。
軍が厳重な警備を敷く政府庁舎の前で座り込みを続ける若者のほとんどは大卒者だ。収入はそこそこあるが、口々に「軍事政権は欲しくない」と話す。「軍事政権では国が良くならないからだ」という。
今日、明日のパンを得るのに四苦八苦する低所得者・低学歴層と比較的収入のある高学歴層との生活感の差が、明日からの選挙を左右しそうだ。